4.2 メディアレップの機能

 インターネット広告の取引において,媒体社と広告会社を仲介するのがメディアレップ(media representative)だ。レップは媒体社にとっては広告商品の販売窓口であり,広告会社にとっては広告商品の買付窓口だ。日本の主要なレップとしては,電通とソフトバンク(http://www.softbank.co.jp/)の合弁であるサイバー・コミュニケーションズ(CCI),博報堂やアサツーディ・ケイなどが出資するデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)が挙げられる。これらの大手レップは,特定の広告商品について独占的な販売権を保有していることもある。レップはキャンペーンの目的に応じたメディアプランの立案から,広告商品の空き枠や掲載可否の確認,発注,入稿,出稿開始後の掲載確認,掲載レポートの提出にいたるまでを行う。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムは,2000年9月から独自のメディアプランニングシステムDERBY(DAC Estimate of Response for media BuYing)を導入して,科学的なアプローチをしてきた。2001年5月からは,プランニングからバイイングまでをワンストップで提供するプラットフォームとして,アドマーケットプレイス(http://www.admarketplace.co.jp/)の運用を開始した。2004年1月にはそれをアドバイザー(http://ad-visor.jp/)へ発展させている。アドバイザーで作成したメディアプランについては,ターゲットごとのインプレッションとリーチ,クリック率などを予測することができる。サイバー・コミュニケーションズが2002年7月に導入した広告効果シミュレーションシステムSIMRA(SIMulation and RAnking)も同じような予測ができる。アドバイザーとSIMRAは,ビデオリサーチインタラクティブやネットレイティングスによるインターネット視聴率データと過去のキャンペーンデータをもとにパフォーマンスをシミュレーションしている。いずれのシステムもボルテージ(http://www.voltage.co.jp/)が開発に関与している。

 レップは複数サイトを広告ネットワークとして横断的につなげ,広告を一括管理・配信するサービスも展開している。ネットワーク広告配信と呼ばれるこの仕組みは,十分なインプレッション数を保証できない中小サイト,および広いリーチを確保したい広告主にふさわしいものだ。もっとも支持されているネットワーク広告配信技術は,ダブルクリックが開発したDART(Dynamic Advertising Reporting and Targeting)だ。DARTは利用者の属性を瞬時に判別して適切な広告を配信することができる。その基礎技術は,1999年9月にアメリカでビジネスモデル特許として認定されている。ダブルクリックは広告効果についてもさまざまな研究をしている。バナー広告の接触回数とクリック率の関係を明らかにしたのも同社だ。1996年の調査によると,初回の平均クリック率は2.7%だったが,5回目以降は1.0%を下回った。これをバナーのバーンアウト(効果消失)と呼び,バナーの投資収益率の上昇は望めなくなる。DARTを利用すれば広告のフリークエンシーを制御したり,広告をランダムに(またはある順序で)配信したりでき,バーンアウトを回避できる。

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